2015年8月27日木曜日

グループホーム等研修会

全国知的障害者福祉協会主催の第27回全国グループホーム等研修会に仙台へ行ってきました。 一日目 行政説明 基調講演 フォーラム 交流会 二日目 分科会 というバランスがとれた研修だったと思います。 基調講演は日本アビリティーズ協会の伊東会長で、 「障害者差別解消法を実現するために」 デモなどではなかなか政治は動かない、やはり議員に働きかけなければいけない 教育制度を変えていくことも必要などすごく共感できる部分もあったのですが、 高齢と障害を分けて予算付けするのがいいと言われていたのが気になってしまいました。 今回は質問コーナーがなかったため、メールで問い合わせました。 するとさっそくお返事があり、高齢と障害を一緒にする前提に障害者の自立支援が まったく考慮されていなかったためということがわかりました。 八城は高齢・障害という区分け自体反対で、できない部分を要支援者として 支援する制度が欲しいと思っていましたが、確かに障害者の自立支援は別に 考えなければいけないと思いました。 フォーラムは開催地が東北ということで、震災のお話し。 交流会=やたら金額が高いなぁと思っていたのですが、なんと着席のコース料理に 伊達武将隊 やすずめ踊りのアトラクション付き! 普段忙しい思いをされている方々にはよいリフレッシュになったのでは? 分科会は5つに分かれたのですが、八城は「グループホームでの生活の質の向上を目指して」 三施設から発表があったのですが、中でも困難ケースの発表はとても印象に残るものでした。 他の参加者からもうちもそうですのような意見が多く、他にも頑張っている人がいるという 安心感につながったのではないでしょうか? 全体で900名近い参加だったようですが、分厚い資料もあって、とても有意義だったと思います。 残念だったのは、来賓の方が皆トップではなく、ナンバー2であり、いまいちまだ 行政側へのアピールが足らないのかなと感じたことと 八城のように自腹参加の場合、かなり財布に痛い(参加費10000円+交流会8000円+交通費+宿泊費)ので その点もう少し考慮してもらえたらなぁと思います。 来年は7月21/22日に博多だそうです。 お勧めですよ。

2015年8月16日日曜日

知的障害者がグループホームに住めない理由

「知的障害者がグループホームに住めない理由」松永千惠子著 中央法規 を読みました。 論文の単行本化ということで、やや小難しく書かれています。できれば もっと事例を多く紹介するなどしてあるともっと読みやすかったと思います。 現実にグループホームで働いていて感じる、退去の原因 (たとえば、スタッフとの相性、たとえば他の入居者とのコミュニケーション不足)が きちんと調査されて実証してもらえたのは、すごく良かったと思います。 ただ、ちょっとおかしいと思ったのは、社会福祉士や介護福祉士など福祉の専門職が いる事業所の方が転居者が多いという結果が出たとのことで、現場で求められているのは 福祉の専門家ではなく、入居者の障害特性に対応できる専門性だと考察されている部分。 本当に福祉専門職のいる事業所の方が、転居者が多いとすれば、 社会福祉士や介護福祉士になる認定基準にその部分が足らないということであり、 別に世話人などが専門性を習得する必要があるとするのはちょっと違うのではないかと感じます。 しかしながらこの結果から親の会や事業所の会などは検討を行い、行政には もっと報酬単価等を引き上げ、パート勤務に頼らなくてもよい事業所運営ができるよう 提言することも必要なのではないかと思われます。